県民の皆様には、平素から当県民会議の運営に深いご理解とご協力を賜り、心から感謝を申し上げます。とりわけ、賛助会員の皆様には、厳しい経済情勢の中、変わらぬご支援をいただいておりますことに対し、重ねてお礼を申し上げます。
　当県民会議は、現在の旭琉會による分裂抗争がきっかけとなって、「県民総ぐるみの暴力追放運動」を展開する組織として平成3年11月に設立され、以来、県警察や沖縄弁護士会、暴力団排除関係機関・団体等と連携を図りながら、暴力団を排除するための広報啓発活動、暴力団に絡む相談、不当要求防止責任者講習、暴力団員の離脱・就労支援等の各種活動に取り組んでおります。
　さて、最近の暴力団情勢ですが、その勢力は、警察の徹底した取締りと暴力団対策法や暴力団排除条例等の法整備、社会全体における暴力団排除機運の盛り上がりにより、全国、県内ともに着実に減少を続けており、令和5年末における県内の構成員は、暴力団対策法が施行された平成4年と比較すると約5分の1となる約210人に減少しております。
　このように勢力が減少することは大変喜ばしいことではありますが、一方で、常に手中にある利権を守り、或いは拡大化を狙う暴力団の行動原理からすると、これまで以上に実態を隠しながら活動を先鋭化させることが懸念されるほか、勢力の回復を図るために組員加入活動を活発化させたり、半グレと呼ばれる不良勢力等との関係をさらに深めていくおそれが十分あります。
　昨年、警察の集中取締りにより、暴力団が那覇市や沖縄市の飲食店街で組織的に用心棒代などを徴収していたことが明るみになったことや、最近、警察が10代や20代の若者たちが暴力団に加入したのを確認しているということも、活動が活発化していることの証左であると思っております。
　当県民会議といたしましては、このような情勢を厳しく受け止め、今後も設立の理念である「暴力団のいない安全で住みよい沖縄県の実現」に向け、県警察、沖縄弁護士会、関係機関・団体と連携を図りながら各種事業を推進して参る所存でありますので、引き続き皆様のご理解と協力をお願い申し上げます。
　皆様のご健勝とご多幸を祈念申し上げまして、挨拶とさせていただきます。